聖痕と千の島の物語 [paiちゃん]
縦書き: 1064P | 作品リンク | 作者ページ
夏休みを利用して近くの島々を巡ってみようと、カヌーで友人達と海に乗り出して3日目の事。夕食のおかずを取りに海に潜ったのだが、獲物を取って浮かんだ場所は、見たことも無い場所だった。
近くに島も見えるんだが俺の知っている海ではない事は植物を見ただけで直ぐに分かる。思わず海中を見ると、さっきまでは岩礁に海草が付いてたんだが、今はサンゴが一面に繁茂している。
ひょっとして、友人が話していたワープとかいうやつなのか?
早くに人を探して、日本に帰る手立てを考えなくちゃな。結構きれいな風景だから、カヌーでうろついてれば、観光船が見つけてくれるかも知れない。
次の日の昼下がり、とうとう他の船を見付けた。何と外輪船だぞ。
だけど、観光船とはちょっと違うような気がする。それでもカヌーを近づけていくと……。こんな感じで始まる物語です
★★★★★
ファンタジー ほのぼの 海 ネコ 漁 聖痕 異世界 R15
完結済:全138部
▼感想
とてもおもしろい!
8割がたほのぼのとした未開地の漁師の日常が続く。
特に何もない日常に普通は飽きてしまうところだが、私にはまったく知らなかったといっていいほどの情報が詰まっていて実はわくわくしながら読んでいた。
後半というかほぼ終わりごろに差し掛かったあたりで、きな臭い雰囲気が漂いだしエピローグまでまっしぐらとなる。
最終的にはルーツ話、そして最後はファンタジーなエンディングといった感じできれいにまとまるという技ありなストーリー。
以前に読んだ「草木を集める簡単なお仕事?(プラントハンター物語)」の作者で、 内容こそ違うが全体的なプロットは似たような感じで、相変わらずの語尾に付く「・・・だぞ」が多いが今回はそれほど鼻に付くこともなく(慣れたか!)この作者の味なんだなと思う。
『やっぱり猫はイカが好き』なんだよなー。